東京でおすすめの5つの就労移行支援とは?質の高い事業所を紹介

【お願い】
「こころみ医学の内容」や「病状のご相談」等に関しましては、クリニックへのお電話によるお問合せは承っておりません。

診察をご希望の方は、受診される前のお願いをお読みください。

東京のおすすめの就労移行支援事業所を、精神科医が詳しくご紹介していきます。

就労移行支援とは、障害をもつ人が一般企業などへの就職を目指すための福祉サービスを指します。

最近では、就労移行支援事業所が数多くあり、東京だけでも300カ所以上の事業所があります。

就労移行支援の利用を検討している方の中には、「多すぎてどこに見学に行けばいいか分からない」という方もおられるのではないでしょうか。

本記事では、東京でおすすめの就労移行支援事業所を紹介します。

大手が運営する事業所から、障害特化型や医療機関運営の事業所まで、さまざまなタイプを紹介していますので、参考にしてください。

医療機関が運営する就労移行支援のおすすめ2選

東京の医療機関型就労移行支援事業所のおすすめを製紙なきがご紹介します。

東京にある就労移行支援のうち、医療機関や医療法人が設立した会社が運営している就労移行支援を2つ紹介します。

医療系の就労移行支援事業所は、障害や精神疾患に精通した専門スタッフが就職をサポートしています。

リエンゲージメント

リエンゲージメントは、東京都新宿区にある就労移行支援を行う事業所です。

グループ内に、精神科や心療内科(ブレインケアクリニック)やカウンセリングセンター(新宿御苑前カウンセリングセンター)があり、医療機関との密な連携を受けられます。

心理学と医学の知識をもとに構成されたプログラムが行われており、脳科学にもとづく運動プログラムやアプリによる体調管理が特徴です。

専門性を重視したリハビリが受けられ、心身の回復と就職に向かうモチベーションを高められるでしょう。

また、就職後の定着支援も充実しています。

月1回の職場訪問や就職先との調整を行ってくれるため、ストレスなく働けるサポート体制も万全です。

  • 施設名:リエンゲージメント
  • 住所:東京都新宿区新宿2丁目15-2 岩本和裁ビル4階
    新宿御苑前駅より徒歩3分
  • プログラム内容:SST、認知行動療法、アサーショントレーニング、マインドフルネス、心理スタッフによる個人面談、運動プログラム、ビジネスマナー講習など
  • 利用期間の目安:記載なし

錦糸町就労支援センター

錦糸町就労支援センターは、東京都墨田区にある、医療法人社団草思会が運営する就労移行支援事業所です。

同法人が運営するクリニックのスタッフが、就職後の定着を重視したプログラムを提供しています。

精神疾患や発達障害に精通したスタッフがサポートするため、一人ひとりの病状に合わせたサポートが行えるところが強みです。

就職においても、応募書類の作成や面接練習はもちろん、実際の就職面接に必ずスタッフが同行します。

きめ細やかな個別対応が特徴の同事業所では、安心して就職を目指せるでしょう。

  • 施設名:錦糸町就労支援センター
  • 住所:東京都墨田区錦糸3-11-3 錦糸町北口第2ビル
    錦糸町駅より徒歩4分
  • プログラム内容:SST、認知行動療法、服薬管理、個別面談、マナー講座、PCスキルなど
  • 利用期間の目安:一般コース1~2年、短期コース6ヵ月

福祉系の就労移行支援のおすすめ3選

東京都の福祉系就労移行支援事業所について、精神科医が詳しく解説します。

続いて、就労移行支援を行っている福祉施設を3つ紹介します。

株式会社リヴァ

株式会社リヴァは、復職や再就職を目的としたサービス「リヴァトレ」を展開する就労移行支援事業所です。

1000名以上をサポートしてきた実績があり、再発予防だけでなく、自分らしく働くためのキャリアプランの見直しまで行います。

生活習慣の見直しからストレス対処法、ビジネススキルの向上まで、約40種類のプログラムを提供しています。

在宅勤務を想定し、オンラインでのプログラム受講も可能です。自分の希望に合った働き方を目指して取り組める点が大きなメリットといえるでしょう。

  • 施設名:株式会社リヴァ
  • アクセス:品川(品川駅より徒歩13分)、市ヶ谷(市ヶ谷駅より徒歩5分)、御茶ノ水(水道橋駅より徒歩7分)、高田馬場(高田馬場駅より徒歩6分)
  • プログラム内容:生活リズム、運動、集団認知行動療法、ストレスマネジメント、キャリアデザインワーク、農業体験など
  • 利用期間の目安:就職の場合、平均8~10ヵ月

アクセルトライおおた

アクセルトライおおたは、東京都大田区にある就労移行支援事業所です。

就労移行支援では珍しく、軽作業系と事務系の作業プログラムを提供しています。

さらに、専門の資格を持ったスタッフが、障害の特性を踏まえたアドバイスを行います。

通所しながら、自分に合った仕事が見つけられるため、「どんな仕事に向いているか分からない」という方におすすめといえるでしょう。

また、和気あいあいとしたカジュアルな雰囲気も、同事業所の特徴です。

利用者同士のやりとりも活発で、お互いに励まし合いながら就職を目指せます。

さらに、オンラインの学習システムがあることも大きな特徴です。

WordやExcelだけでなく、Photoshopやプログラミングなどの幅広いITスキルを学べます。

漫画のような形で学習できるため、初心者の方にも分かりやすいでしょう。

  • 施設名:アクセルトライおおた
  • 住所:東京都大田区大森北2-2-10 AMT大森ビル5F
    大森駅より徒歩6分、大森海岸駅より徒歩5分
  • プログラム内容:ストレスマネジメント、運動、SST、ビジネスマナー、PCスキル、通勤訓練、履歴書作成など
  • 利用期間の目安:6~12ヵ月

Kaien

Kaienは、発達障害に特化した就労移行支援事業所です。

東京では6カ所の事業所が就労移行支援サービスを提供しています。

全国には20カ所の直営事業所があり、約2000人という豊富な就職実績があります。

就職率は80%、1年後の離職率は9%と高い定着率を誇り、安心して働けるサポート体制が充実しているところが特徴です。

同事業所の大きな強みは、約100種類以上の職種が体験でき、障害を理解するための講座も豊富なところです。

発達障害や精神障害に理解のある200社以上の企業とのつながりがあり、特性を生かして働けるといえるでしょう。

これまで、障害の特性から職場にうまく馴染めなかったという方におすすめの事業所です。

  • 施設名:Kaien
  • アクセス:秋葉原(秋葉原駅より徒歩10分)、秋葉原サテライト(秋葉原駅より徒歩2~5分)、代々木(代々木駅より徒歩5分)、池袋(池袋駅より徒歩6分)、立川(立川駅より徒歩4分)
  • プログラム内容:ビジネススキル、障害についての心理教育、SST、キャリアプランニング、PC・各種資格取得講座など
  • 利用期間の目安:記載なし

大手の就労移行支援事業所

東京の大手の就労移行支援事業所をご紹介します。

続いて、複数の事業所がある大手の就労移行支援事業所を紹介します。

障害のタイプに関わらず利用でき、プログラムの数も多い点がメリットです。

一方で個別性やアットホームさといった要素は薄くなり、担当者が頻繁に交代するといったこともあります。

大手の事業所の特徴をまとめると、以下の通りです。

LITALICOワークス

  • 200以上のプログラム、全国4500社以上のインターン先など豊富なサポート内容
  • ハローワークなどの公的機関との連携が取れる
  • 東京都内16カ所(蒲田・水道橋・秋葉原・新橋・新宿など)
  • 就職者:1922名、定着率:89.2%(2022年度)

ここるポート

  • 大手ながらも、個人に合わせた支援プランを作成
  • 昼食提供あり
  • 交通費月上限1万円まで補助される
  • 東京都内13カ所(北千住、日暮里、赤羽、目黒前、町田、八王子など)
  • 就職者:累計3258名、定着率:87.0%(2022年4月~2023年3月の6ヵ月定着率)

welbe(ウェルビー)

  • 職場の実務を想定した「オフィスワークシミュレーション」を行う
  • 半年で就職を目指す「就活集中コース」がある
  • 栄養バランスの整った昼食が提供される
  • 東京都内12カ所(秋葉原駅前、三鷹、北千住駅前、錦糸町、池袋、八王子駅前、渋谷など)
  • 就職者:累計5501名(2022年10月まで)、定着率:90.5%(2020年10月~2021年9月までの6カ月定着率)

就労移行支援選びは複数の事業所の見学がおすすめ

東京の就労移行支援事業所を、精神科医がおすすめをお伝えします。

東京都にある就労移行支援事業所は数多く、自分に合う事業所を探すことは難しいかもしれません。

ホームページからは、プログラム内容や就職実績は分かりますが、実際の雰囲気は見学してみないと分かりません。

就職まで数ヵ月以上通い続けるところなので、雰囲気やスタッフとの相性がよいところを選ぶことが大切です。

可能であれば複数の事業所を比較し、自分の希望に合わせた事業所を選びましょう。

就労移行支援の選び方

【お願い】
「こころみ医学の内容」や「病状のご相談」等に関しましては、クリニックへのお電話によるお問合せは承っておりません。

診察をご希望の方は、受診される前のお願いをお読みください。

【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。

クリニック一覧

医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(医療経験を問わない総合職)も随時募集しています。

(医)こころみ採用HP

取材や記事転載のご依頼は、最下部にあります問い合わせフォームよりお願いします。

画像名の[sample]の部分に記事の名前を入れます

執筆者紹介

大澤 亮太

医療法人社団こころみ理事長/株式会社こころみらい代表医師

日本精神神経学会

精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了

カテゴリー:地域のクリニック紹介  投稿日:2023年6月22日

\ この記事をシェアする /

TWITTER FACEBOOK はてな POCKET LINE

関連記事

悲哀のプロセスとは?対人関係療法で扱う喪失体験への対応

大切な人を失う体験は、人生の中でも大きなストレスイベントであるとされています。 喪失体験を乗り越えていく過程では、行き場のない感情や身体症状など多様な反応が起こります。 人生における危機の一つといえますが、時間の経過とと… 続きを読む 悲哀のプロセスとは?対人関係療法で扱う喪失体験への対応

投稿日:

認知症にならないために注意すべきポイント

この記事では、認知症にならないために、食生活、運動、社会活動、ストレス発散、質の良い睡眠、聴力低下の対策、レクリエーションにおいて注意すべきポイントを解説します。 認知症にならないために注意すべきポイントになります。 認… 続きを読む 認知症にならないために注意すべきポイント

投稿日:

認知症の中核症状と周辺症状の違い・覚え方・対応策

認知症の方には、さまざまな症状が見られるため、介護する際に困惑することが少なくありません。 その際に、認知症の症状を中核症状と周辺症状に分類してとらえると理解しやすいです。 この記事では、認知症の中核症状と周辺症状の違い… 続きを読む 認知症の中核症状と周辺症状の違い・覚え方・対応策

投稿日:

人気記事

デエビゴ(レンボレキサント)の効果と副作用

デエビゴ(レンボレキサント)とは? デエビゴ(一般名:レンボレキサント)は、オレキシン受容体拮抗薬に分類される新しい睡眠薬になります。 覚醒の維持に重要な物質であるオレキシンの働きをブロックすることで、睡眠状態を促すお薬… 続きを読む デエビゴ(レンボレキサント)の効果と副作用

投稿日:

睡眠薬(睡眠導入剤)の効果と副作用

睡眠薬(精神導入剤)とは? こころの病気では、睡眠が不安定になってしまうことは非常に多いです。 睡眠が十分にとれないと心身の疲労が回復せず、集中力低下や自律神経症状などにつながってしまいます。ですから睡眠を整えることは、… 続きを読む 睡眠薬(睡眠導入剤)の効果と副作用

投稿日:

抗不安薬(精神安定剤)の効果と作用時間の比較

過度な不安が辛いときに有効な『抗不安薬』 不安は非常に辛い症状です。心身へのストレスも強く、身体の自律神経のバランスも崩れてしまいます。 抗不安薬(精神安定剤)は、耐えがたい不安で苦しんでいる方には非常に有用なお薬です。… 続きを読む 抗不安薬(精神安定剤)の効果と作用時間の比較

投稿日: