性格と誤解される病気、気分変調症とは?
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「いつも浮かない顔をしている」
「ずっと憂鬱な気分で、やる気が出ない」
自分の性格の問題だと思って、とくに深く考えず日々を過ごしている人もいるかと思います。でも、それは気分変調症の症状かもしれません。
ここでは、気分変調症という病気に対して、そのポイントをお話ししていきたいと思います。
1.気分変調症とは?
気分変調症は、朝から晩まで気分がすっきりしない状態が2年以上続く慢性疾患です。
「いつも浮かない顔をしている」
「ずっと憂うつな気分で、やる気が出ない」
周りにそんな人がいるかもしれません。
「長年にわたって気持ちがはれずに日々を過ごしている」
「ずっと消えてしまいたいという思いをかかえながら、何とか生活している」
そんな方もいらっしゃると思います。
本人の性格の問題だと思って、とくに深く考えず日々を過ごしている人も多いかと思います。ですがこれは、気分変調症の症状かもしれません。
気分変調症は気分変調性障害と呼ばれることもありますが、この病気を聞いたことありますでしょうか?実は最近になって生まれた病名で、以前は他の病気もあわせて、「ノイローゼ」などと呼ばれていました。他にも「抑うつ神経症」や「神経症性うつ病」などの名称が付けられていました。
気分変調症は、うつ病ほど重度ではないけれど、朝から晩まで気分がすっきりしない状態が2年以上続く慢性疾患のことを言います。
2.気分変調症の症状
落ち込みに加えて、漠然とした不安を抱えています。自尊心が低下していて、対人関係を苦手としているので、消極的となっている方が多いです。
うつ病と比べると軽度とはいえ、仕事等の社会的生活を何とか送ることのできるという状態が長い期間持続する辛い病気です。患者は自分に自信が持てず、人との関わりを避け、漠然と「消えてしまいたい」という思いを抱える方も少なくありません。日々のストレスを解消することができず、うつ病や不安障害を誘発してしまう場合もあります。
詳しく知りたい方は、
もしかして気分変調症?気分変調症の症状をチェック!
をお読みください。
3.気分変調症の原因
環境要因が大きいと思われます。
以前は、気分変調症の原因は性格であるという考えが主流でした。病気がいつから始まったのかが曖昧なために、発見が遅れてしまうことも多いというのが事実です。しかし、現在は気分障害とみなされています。
うつ病と同じかどうかは結論がでていません。気分変調症とうつ病は、症状に違いがあります。どちらも抗うつ薬は有効ですが、気分変調症の反応はいまひとつです。
遺伝要素は多少あるといわれています。環境は大きな影響があります。性格は環境の影響をうけて変わっていきますので、本来の性格はもっと違ったものであったかもしれません。
詳しく知りたい方は、
気分変調症の原因にはどのようなものがあるのか
気分変調症は性格の問題?心の病気?
をお読みください。
4.気分変調症の治療
抗うつ薬を使用しながら、心理療法を積み重ねていきます。
この病気への対処としては、薬も使用されますが、患者の心の根底にある不安などは排除しきれないことが多く、心理的なアプローチが必須となります。患者本人の努力で日々のストレスを緩和し、自分の力で改善しているという実感を得ることで、自尊心を回復させてゆきます。
具体的には、
- 自分の性格を否定するのではなく、気分に左右される病気だということを認識する
- 信頼できる相談相手を見つけ、心を開く練習を重ねる
- 自分自身の良いところに目を向ける
などを意識的に行っていくことが必要です。できることなら、カウンセリングを併用してじっくり心理療法を行っていきます。カウンセリングが経済的に難しい場合は、通院を重ねることで少しづつ心理療法を積み上げていきます。
詳しく知りたい方は、
気分変調症に有効な薬と、家族と本人の治療の考え方
をお読みください。
まとめ
気分変調症とは、慢性的な軽度のうつ状態
→自尊心が低下していて、対人関係を苦手とする
→心理的なアプローチが必須+薬物療法
→カウンセリング+SSRIなどの抗うつ薬
→自己肯定感をつくっていく
お願い
<本人へ>
- 性格ではなく気分の病気と認めてください。
- 相談者をみつけてください。
- 信頼できる人に心を開く練習をしてください。
- 自分自身のよいところに目を向けてください。
<周囲の方へ>
- 共感的に話をきいてあげてください。
- 本人のプラスの部分を評価してあげてください。
- 本人に内面に目を向ける必要性を感じさせてあげてください。
- 医療機関や心理機関につなげてください。
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カテゴリー:気分変調症 投稿日:2023年12月31日
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