気分安定薬の効果と副作用
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【精神科医が解説】気分安定薬の効果と副作用
気分安定薬は、気分の波を落ちつける効果が期待できるお薬になります。それぞれのお薬によって特徴が異なりますが、
- 抗躁効果:上の波を抑える
- 抗うつ効果:下の波を抑える
- 再発予防効果:ゆるやかな波にする
この3つの作用が期待できるお薬が分類されます。
気分安定薬としては、以下のようなお薬が分類されています。
- リーマス(炭酸リチウム)
- デパケン(バルプロ酸)
- テグレトール(カルバマゼピン)
- ラミクタール(ラモトリギン)
ここでは、気分安定薬の効果や副作用についてご紹介していきます。理解を深めて納得してお薬を使っていただくことで、より良い治療につながれば幸いです。
気分安定薬の作用と効果
気分安定薬は、大きく分けると2つのお薬に分けることができます。
- 微量元素:リーマス(Li)
- 抗てんかん薬:デパケン・テグレトール・ラミクタール
リーマスは自然界にも存在する微量元素です。経験的に気分を安定させる効果が知られていました。
現在でもメカニズムはよくわかっていませんが、細胞内に直接作用することで脳の神経細胞の興奮を落ちつけると考えられています。
抗てんかん薬は、それぞれのお薬によって作用のメカニズムが異なります。てんかんとは、脳の異常な興奮によってけいれんなどの症状が認められる病気です。
この興奮を落ちつけるお薬が抗てんかん薬ですから、脳の神経細胞の興奮を落ちつける作用が期待できます。
気分安定薬はどのような病気に使われるのか
気分安定薬は、おもに双極性障害(躁うつ病)の治療薬として使われることが多いです。
双極性障害は躁症状とうつ症状を繰り返し、気分の波に振り回されてしまう病気です。
気分安定薬には、
- 気分を落ちつける抗躁効果
- 気分を持ち上げる抗うつ効果
- 気分の波を小さくする再発予防効果
が認められます。その結果として、
- 気分の波の振れ幅を小さくする(うつ症状と躁症状を小さくする)
- 気分の波を少なくする(再発を減らす)
という効果を期待します。
このような双極性障害の治療薬として気分安定薬が使われることが多いですが、それ以外の目的でも使われることがあります。
- 衝動性を抑えるため
- 頭痛の予防治療のため
気分を落ちつける効果が期待できるため、イライラしやすかったり、衝動性が高まっている方に対して使われることがあります。
また、脳の神経細胞の活動を安定させることから、片頭痛をはじめとした頭痛の予防効果も期待できます。
気分安定薬の種類
気分安定薬としては、大きく4つのお薬が分類されています。
- リーマス(炭酸リチウム)
- デパケン(バルプロ酸ナトリウム)
- テグレトール(カルバマゼピン)
- ラミクタール(ラモトリギン)
これらのお薬だけでなく、抗精神病薬にも気分安定作用があるといえます。
ですが抗精神病薬は統合失調症の治療薬として開発されたお薬なので、気分安定薬には含めません。
気分安定薬は穏やかに気分を落ちつけるのに対し、抗精神病薬は即効性の期待できる鎮静作用によって気分を落ちつけます。
ですから急を要する場合は抗精神病薬を使い、じっくりと治療できるときは気分安定薬を使うのが一般的です。
ここでは、それぞれの気分安定薬の特徴をお伝えしていきます。
リーマス(炭酸リチウム)
- 抗躁効果(中程度)
- 抗うつ効果(中程度)
- 再発予防効果(強い)
リーマスは経験的に気分安定作用があることが昔から知られていて、多くの研究が積み重ねられていてエビデンスが豊富です。
特に再発予防効果に定評があり、唯一の自殺予防効果が示されているお薬になります。
リーマスは気分爽快や多幸感が認められるような、ピュアな躁症状がある方に効果が期待できます。
リーマスのデメリットとしては、以下のようなことがあげられます。
- リチウム中毒に注意
- 振戦(ふるえ)や頻尿が多い
- 甲状腺機能低下症・副甲状腺機能亢進症などに注意
- 催奇形性がある
副作用のところで詳細はお伝えしていきますが、血中濃度を測定しながら使っていくお薬になります。
効果の判定にも必要ですし、治療域と中毒域が近いため、リチウム中毒を引き起こさないためにも必要です。
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)
- 抗躁効果(中程度~やや強い)
- 抗うつ効果(弱い)
- 再発予防効果(中程度~やや強い)
デパケンも歴史のあるお薬で、抗てんかん薬として使われている中で気分安定作用が見つかっていったお薬です。
デパケンは、抗躁効果と再発予防効果が期待できるお薬です。抗うつ効果に関しては、期待しづらいお薬です。
しかしながら気分安定薬の中では比較的安全性が高く、複雑な躁状態の方に向いています。
デパケンのデメリットとしては、以下のようなことがあげられます。
- 抗うつ効果が弱い
- 錠剤が大きい
- 肝機能障害・高アンモニア血症に注意
- 眠気がやや多い
- 催奇形性がある
デパケンも血中濃度を測定しながら、効果を判定して使っていくことが多いお薬になります。
テグレトール(カルバマゼピン)
- 抗躁効果(やや強い)
- 抗うつ効果(弱い)
- 再発予防効果(中程度)
テグレトールも、てんかんの治療薬として長らく使われてきたお薬です。
テグレトールの特徴は、抗躁効果の強さにあります。デパケンでも甘いときには、テグレトールが使われます。
しかしながら副作用が目立ち、重症薬疹や無顆粒球症といった重篤な副作用にも注意が必要です。
テグレトールのデメリットとしては、以下のようなことがあげられます。
- 抗うつ効果が弱い
- 全体的に副作用が多い
- 重篤な副作用のリスクがある
- 聴覚変化がある
- 他剤の分解を早める相互作用が多い
テグレトールも血中濃度の測定をしながら、効果判定をして使っていくことが多いお薬になります。
ラミクタール(ラモトリギン)
- 抗躁効果(弱い)
- 抗うつ効果(やや強い)
- 再発予防効果(中程度~やや強い)
ラミクタールは比較的新しいお薬で、難治性てんかんの治療薬として作られたお薬です。
気分安定薬の中では珍しく、抗うつ効果を期待できるお薬です。また、再発予防効果も認められます。
しかしながら抗躁効果は乏しく、うつ状態が中心の方に使われることが多いです。
また妊娠への影響も少ないため、気分安定薬の服用が必要な妊婦さんに使われることがあります。
ラミクタールのデメリットとしては、以下のようなことがあげられます。
- 抗躁効果が弱い
- 増量に時間がかかって効果が遅い
- デパケンやテグレトールとの併用に注意が必要
- 重症薬疹に注意が必要
基本的に安全性は高いのですが、重症薬疹にだけは注意が必要です。また、デパケンやテグレトールと併用することで血中濃度が大きく変化するため、相互作用を意識する必要があります。
気分安定薬の副作用
それでは気分安定薬の副作用についてみていきましょう。
気分安定薬の副作用は、お薬によってもバリエーションがあります。それぞれのお薬の副作用を、頻度の高いものと重篤なものに分けてみましょう。
全体的にみると、テグレトールの副作用の多さが目立ちます。重症薬疹や無顆粒球症といった重篤な副作用にも気を付ける必要があります。
リーマスも中毒域が治療域と近く、慎重に使っていく必要があります。
デパケンとラミクタールは比較的安全性は高いですが、デパケンは肝機能障害や高アンモニア血症に注意が必要です。
ラミクタールは重症薬疹に注意が必要で、そのためゆっくりと増量することが求められます。
それぞれの副作用について、それらの対処法も含めてお伝えしていきます。
気分安定薬に共通する副作用と対処法
それぞれの気分安定薬に共通する副作用もあります。
- 眠気・ふらつき
- 体重増加
- 吐き気
それぞれの副作用は、多くの場合は時間がたつうちに慣れていきます。慣れていかない場合は、薬の調整などを考えていく必要があります。
それぞれの副作用についてみていきましょう。
①眠気・ふらつき
気分安定薬は脳の活動を抑える作用がありますので、多かれ少なかれ眠気やふらつきといった副作用が認められます。
気分安定薬で比較すると、
- テグレトール>デパケン>ラミクタール≧リーマス
このようになるでしょうか。いずれのお薬も飲み始めに認められることが多く、少しずつ慣れていくことが多いです。
眠気やふらつきの対処法としては、以下のようになります。
- 睡眠を見直す(環境や習慣)
- しばらく様子をみる
- 気分安定薬の飲み方を工夫する(眠前に服用など)
- 減量する
- 他の気分安定薬に変更
②体重増加
気分安定薬は、直接的に体重増加させることは少ないです。薬効としての体重への影響は少ないはずですが、体重増加が認められることもあります。
気分安定薬で体重増加してしまった場合は、まずは生活習慣の改善から取り組みます。それでも難しい場合は、薬の調整を考えていきます。
- 体重測定・食事管理
- 運動
- 減量する
- 他の気分安定薬に変更
③吐き気
吐き気の副作用も、お薬の飲み始めに認められることが多いです。その原因ははっきりしませんが、次第に慣れていくことも少なくありません。
気分安定薬による吐き気の対処法は以下のようになります。
- しばらく様子を見る
- 増量ペースをゆっくりにする
- 吐き気止めを一時的に使う
- 他の気分安定薬に変更する
それぞれの気分安定薬に特有の副作用
気分安定薬にはそれぞれのお薬で特に気をつけるべき、特有の副作用もあります。
- 薬疹・・・ラミクタール・テグレトール
- 肝機能障害・・・デパケン
- 高アンモニア血症・・・デパケン
- 振戦(ふるえ)・・・リーマス
- 多尿・口渇・・・リーマス
- 内分泌異常・・・リーマス
- 無顆粒球症・・・テグレトール
- 聴覚変化・・・テグレトール
①薬疹
薬疹はどのようなお薬でも認められることがありますが、とくにラミクタールとテグレトールでは重症薬疹に注意が必要です。
薬疹が生じても、その大部分は問題がありません。
しかしながらこれらのお薬による薬疹では、ときに重症化して死に至ることもあるのです。
注意すべき重症薬疹としては、以下の3つがあります。
- 皮膚粘膜眼症候群(Steevens-Johnson症候群)
- 中毒性表皮壊死融解症(TEN)
- 薬剤性過敏症症候群(DIHS)
飲み始めの8週間以内に出現することが多いですが、DIHSでは服薬後2週間以上たってから認められることが多いので注意が必要です。
以下のような症状が認められたら、すぐに主治医に伝えてください。
- 発疹
- 唇や口内のただれ
- 38℃以上の発熱
- 眼の充血
- のどの痛み
- リンパ節の腫れ
- 全身倦怠感
唇や口内のただれといった粘膜がただれてしまう場合、特に注意が必要です。
これらの症状が認められた場合、原則的には原因のお薬を中止します。そのうえですぐに皮膚科に受診してください。
②肝機能障害
ほとんどのお薬は、肝臓で分解されて体外に排泄されていきます。ですから肝機能障害はどのようなお薬でも生じるのですが、デパケンでは特に注意が必要です。
肝機能障害は採血をすることで分かります。肝臓は予備能が高いため、多少の異常では症状は認められません。
肝臓が慣れてくるとカバーできるようになることも多く、一過性の異常ですむことも多いです。
そこまで大きな異常でなければ、ときおり採血しながら経過観察していくことが多いです。
非常に稀ですが、急激に肝機能障害が進むこともあります。
傾眠、黄疸、悪心嘔吐、出血、けいれん発作などの症状が認められます。また肝機能障害が慢性化する場合もあります。
そのような場合は消化器内科でエコーなどで評価していただき、お薬としては以下の2つを検討します。
- お薬の減量
- 他の気分安定薬への変更
③高アンモニア血症
デパケンの副作用として、血中のアンモニア濃度が高まってしまうことが多いです。
デパケンの用量に関係なく生じるため、少量だからと言って油断はできません。
アンモニアが身体にたまってくると、脳内の興奮性神経伝達物質のグルタミン酸の濃度が高まります。
その結果として脳の異常な興奮が生じてしまい、てんかん発作や意識障害が起こることがあります。
ですが多くの場合で無症状で、血中アンモニアの基準値を超えても症状は特に認めないことが多いです。
そのようなときは、アンモニアが2桁台であれば様子を見ていきます。
血中アンモニアの値が3桁台となったり、何らかの症状が認められたら以下のような対処法をとっていきます。
- エルカルチン(塩化レボカルニチン)を併用
- モニラック(ラクツロース)を併用
- アルギメート(グルタミン酸アルギニン)を併用
- デパケンを中止
④振戦(ふるえ)
振戦とはふるえのことで、リーマスの副作用としてよく認められます。
リーマスの飲み始めから、手指のふるえが認められることがあります。
ですが血中濃度が中毒域に入っていなければ、そこまで振戦は目立たないことがほとんどです。
リチウム血中濃度が1.5mEq/Lを超えて中毒域になると、大きな振戦に変わっていきます。
ですから、しばらくリーマスを服用していて振戦が認められた場合、リチウムの血中濃度を測定する必要があります。中毒域であれば、リーマスの減量が必要となります。
リチウム中毒ではない振戦に対しては、以下のような対処法をとっていきます。
- 様子をみる
- βブロッカー(インデラルなど)を追加
- 抗不安薬(リボトリールなど)を追加
- 他の気分安定薬に変更
⑤多尿・口渇
リーマスは腎臓への影響が大きなお薬になります。
- 腎機能低下
- 腎性尿崩症
リーマスは腎臓だけで代謝されるお薬ですので、腎臓に負担がかかってしまうのは避けられません。
患者さんによっても程度の差がありますので、定期的に腎機能が悪化していかないかを確認していく必要があります。
もう一つの影響として、腎性尿崩症があります。微量元素のリチウムは、抗利尿ホルモンであるバソプレシンの働きを弱めてしまいます。
水分を再吸収できなくなり、利尿が進んでしまいます。その結果、多尿が認められるようになり、水分が失われるので喉が渇きます。
この腎性尿崩症に対する対処法としては、原則的にはリーマスの減量・中止になります。
⑥内分泌異常
リーマスを長期的に服用していると、内分泌系の異常が認められることがあります。内分泌系の異常とは、ホルモンの異常になります。
具体的には、
- 甲状腺機能低下症
- 副甲状腺機能亢進症
が認められることがあります。
甲状腺ホルモンは代謝を高める働きがあるため、甲状腺機能低下症ではむくみ、体重増加、食欲低下、寒がり、徐脈、うつ症状などが認められます。
副甲状腺ホルモンは血中のカルシウム濃度を高める働きがあるため、骨を壊してカルシウムを作ります。
このため副甲状腺機能亢進症の症状としては、骨がもろくなって骨折しやすくなったり、カルシウムが沈着して関節炎や心臓弁膜症、動脈硬化などを引き起こしてしまいます。
これらの内分泌異常が見つかった場合、原則的にリーマスの減量・中止をしていきます。
甲状腺機能低下症では、甲状腺ホルモン(チラージン)を補充することもあります。
⑦顆粒球減少症
特にテグレトールでは、血液を作る細胞に影響を与えてしまうことがあります。その結果として。
- 顆粒球減少症・・・好中球が作れなくなる
- 再生不良性貧血・・・赤血球が作れなくなる
といったことが生じます。
顆粒球減少症がひどくなると無顆粒球症といって、細菌感染に対して無防備になってしまいます。
重症感染症を引き起こしてしまい、ときには死にいたることもあります。
このためテグレトール服用中は、定期的な血液検査が必要になります。
多少の異常が認められることは多いですが、経過観察していきます。明らかに血球が少ない場合は、ただちにテグレトールを中止します。
発熱している場合は直ちに血液内科に受診していただき、抗生物質をしっかりと使っていきます。
⑧聴覚変化
テグレトールの特有の副作用として、聴覚変化があります。「すべての音が半音下がる」といった表現をされることがあります。
飲み始めに認められることが多く、患者さんによっては非常に困る副作用になります。
どうしてこのような副作用があるかもわからず、聴覚変化がつらい方は、テグレトールから他の気分安定薬に変えるよりほかありません。
気分安定薬の妊娠や授乳への影響
気分安定薬は、長期間にわたって服用を続けることも多いお薬になります。ですから女性の場合は、妊娠や授乳への影響も考えていく必要があります。
残念ながら気分安定薬は、妊娠への影響が大きいお薬になります。
ですからお薬を飲まないに越したことはありませんが、お母さんが不安定になってしまったら赤ちゃんにもよくありません。
できるだけ安全性の高いお薬を使っていくことが望まれます。
気分安定薬の妊娠・授乳への影響に関する2つの基準をご紹介したいと思います。
- 妊娠への影響:FDA(アメリカ食品医薬品局)薬剤胎児危険度基準A:ヒト対象試験で、危険性がみいだされない
B:ヒトでの危険性の証拠はない
C:危険性を否定することができない
D:危険性を示す確かな証拠がある
×:妊娠中は禁忌 - 授乳への影響:Hale授乳危険度分類
L1:最も安全
L2:比較的安全
L3:おそらく安全・新薬・情報不足
L4:おそらく危険
L5:危険
ほとんどの気分安定薬で奇形のリスクが上がります。具体的には、
- デパケン:神経管欠損・顔面奇形
- テグレトール:神経管欠損
- リーマス:エブスタイン奇形(心奇形)
これらの奇形のリスクがあがります。唯一ラミクタールだけが、催奇形性は少ないといわれています。
ですから妊娠の可能性が高い方で気分安定薬が必要となる方は、ラミクタールに切り替えていくこともあります。
授乳に関しては、お薬の添付文章には「授乳は避けること」と記載されています。
その理由は、「人工乳でも育てられるから」ということになりますが、リーマスを除けば、母乳保育でも大きな問題はないという報告もあります。
リーマスに関しては、母乳から赤ちゃんに移行してしまうことが多いです。その結果、赤ちゃんのが傾眠傾向になってしまったり、脱力や低体温などが認められることがあります。
リーマスを使っている方は中止できないことも多いので、できれば人工乳で育てる方が望ましいです。
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執筆者紹介
大澤 亮太
医療法人社団こころみ理事長/株式会社こころみらい代表医師
日本精神神経学会
精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了
カテゴリー:気分安定薬 投稿日:2023年3月23日
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