夜勤・交代制での生活リズムの作り方

はじめに

夜勤がある方、シフト業務の方は、生活リズムが崩れてしまうので、睡眠をしっかりとるのが大変です。

ただでさえ忙しい仕事の方が多く、生活リズムが崩れて不眠が始まり、徐々にメンタルがやられていく方もたくさんいらっしゃいます。

ここでは、変えられない生活パターンの中で、いかに生活リズムを整えて、睡眠をとりやすくするか、一緒に考えていきましょう。

まずはパターンを決める

まずはリズムのパターンを決めることからはじめます。理想をいえば、太陽と同じように生活リズムをとりたいところです。ですが、それができないから困っていらっしゃるかと思います。

では、できるかぎり太陽と合わせた方がよいかというと、そういうわけではありません。2番目によいリズムのパターンとしては、ずれていても一定のリズムを刻むことです。

ですから、シフトが固定の方は、ズレたところで一手にしてしまう方が楽です。シフトが変動してしまう方は、これも難しいので、そのシフトのパターンから考えていきましょう。

シフトが固定の場合(夜勤の生活リズム)

シフトのパターンが固定している方は、そのズレたところで一定にしてしまう方がよいです。

例えば、飲食業でどうしても遅くなってしまう方で考えてみましょう。勤務時間は17~3時とします。ズレたところでリズムを作ることを考えてみましょう。この場合は2パターンあります。帰宅後の5時~12時頃とするのか、出勤前の11時頃~16時とするかです。

これは生活のスタイルによって変わってきます。また、仕事が終わってすぐに寝れる方もいれば、気持ちが高ぶってなかなか眠れない方もいます。ですから、

  • お休みも含めた自分の生活スタイル
  • 疲れた時の睡眠への入りやすさ

を考えて、どちらのリズムにするのかパターンを決めましょう。

シフトが変動する場合(交代制の生活リズム)

2勤制や3勤制などでシフトが変動する場合、リズムはいろいろなパターンができてしまいます。そのなかには、比較的スムーズに眠れるときもあれば、なかなか眠れない時もあるかと思います。なかには、あまり考えずに眠っている方もいらっしゃるかと思います。

まずはパターンごとに、どのようにすれば一番眠りやすいのか、できるだけ整理しましょう。

その上で、弱点を一つずつ考えていきます。例えば、夜勤-夜勤、準夜勤―日勤、日勤-深夜など、組み合わせによってうまく寝れないパターンがあるかもしれません。できるだけうまく眠れる方法を考えていきましょう。

仮眠をどのようにとるのか、場合によっては取らないでいる方がうまくいくケースもあります。

決めたリズムを続けていくためには?

決めたリズムをしっかりと続けていくためには、決められた起床時間に従って一定にする意識が大切です。これは休日も含めてです。身体にリズムをしっかりと刻むようにしましょう。そして、昼寝は30分程度にしましょう。寝すぎてしまうと、リズムが崩れてしまいます。

※詳しくは、『朝起きれない人の原因とは?生活リズムを改善する方法』をお読みください。

こちらは太陽のリズムで生活ができている人向けですが、原則は同じです。

夜勤や交代制の方は、このなかでも光を意識することが大事です。光と体内時計は同調します。ですから、寝ているときはしっかりと遮光するようにしましょう。カーテンも遮光カーテンにして、電気も消しましょう。そして、起きたら部屋を明るくしてください。テレビもつけてしまった方がよいです。光でリズムを作るようにしてください。

薬でのサポート

体内時計のリズムを作っているホルモンに、メラトニンというものがあります。このメラトニンは、通常20時頃より分泌が高まり、真夜中にピークとなり、朝方にはほとんどなくなります。

このメラトニンの分泌を刺激する薬がロゼレムです。ロゼレムには、MT1・MT2の2つの受容体にはたらきます。MT1に働くと、入眠作用があると考えられています。MT2受容体に働くと、体内時計のリズムを整える作用があると考えられています。

ロゼレムは睡眠作用としてはゆっくり働きますが、体内時計のリズムを整える作用としては即効性があります。よく時差ぼけなどにも使われる薬です。

もともと身体にあるホルモンを増やすだけなので、副作用があまりないのが特徴です。なかなか改善しない場合は、この薬を使ってみるのも方法です。1錠が8mgのお薬ですが、4mgでも十分にリズムを整える効果(位相効果)があるといわれています。ぜひ病院に相談してみてください。

まとめ

夜勤や交代制勤務での睡眠リズムづくりの要点をまとめています。

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カテゴリー:不眠症(睡眠障害)  投稿日:2023年3月23日