認知症の原因は何ですか?発症リスクを減らす方法も紹介

【お願い】
「こころみ医学の内容」や「病状のご相談」等に関しましては、クリニックへのお電話によるお問合せは承っておりません。

診察をご希望の方は、受診される前のお願いをお読みください。

認知症の原因にはさまざまな説があります。
認知症は原因不明、大半はアルツハイマー病、ストレスが原因などといわれるようです。
いったいどれが正解でしょうか?
この記事では、現時点で分かっている認知症の原因をまとめてみました。
またリスクを減らす方法もご紹介します。
認知症を予防する際に役立ててみてください。

認知症の原因の割合

認知症の原因は以下のようにいわれています。

  • アルツハイマー型認知症:67.6%
  • 脳血管型認知症:19.5%
  • レビー小体型認知症4.3%
  • 前頭側頭型認知症:1.0%
  • その他:7.6%

でもこれは認知症の分類ですよね。認知症は原因がはっきりしているケースは少ないのですが、要因になりうる要素をお伝えしていきます。

老化は認知症の原因になる

老化とともに脳内へ異常なアミロイドβタンパクが蓄積していき、脳細胞にダメージを与えます。
これがアルツハイマー型認知症の原因といわれています。
ただしアミロイドβタンパクが増える原因は分かっていません。

生活習慣病は認知症の原因になる

高血圧糖尿病などの生活習慣病は認知症を起こすリスクが高いといわれます。
生活習慣病は動脈硬化を起こし、脳梗塞、脳出血から脳血管性認知症になるからです。
認知症はあたまの生活習慣病と呼ばれることがあります。
また喫煙偏った食生活運動不足などが認知症の原因となることもありますし、お酒の飲み過ぎでなるアルコール性認知症もあります。
これらの原因を減らすことで認知症を予防できるのが特徴です。

認知症の原因となる食べ物

以下のような食べ物は認知症を起こす原因になるといわれています。
食べすぎないように注意しましょう。

  • ファーストフード、ジャンクフード、甘い飲み物、
  • 糖分や飽和脂肪酸を多く含む食品
  • トランス脂肪酸、精製された炭水化物、水素添加物などを多く含む食品

ストレスは認知症の原因となる

長期的なストレスは認知症の原因の一つです。
ストレスがたまると、血液中にコルチゾールが増加し、脳の血流が低下して脳神経細胞にダメージを起こします。
ネガティブ思考はうつ病を起こしやすく、認知症を加速するのも特徴です。
うつ状態になり引きこもると、他者とのコミュニケーションが取れなくなり、ストレスがたまります。
また難聴で他者とうまく会話ができなくなることでストレスが増し、軽度認知症(MCI)になることもあります。
介護施設への入所に伴い、生活リズムが変わり、自分で考えることや体を動かすことが減り、認知症が進むこともあります。
ストレスをためないことは、認知症のリスクを下げると思われます。

脳の疾患は認知症の原因になる

以下のような病気が認知症の原因になります。
脳の病気によって脳細胞が損傷して記憶力や判断力が低下します。
原因となる疾患が手術などによって治った場合は、認知症が改善することがあります。

  • 慢性硬膜下血腫
  • 正常圧水頭症
  • 脳腫瘍
  • 頭部の外傷

遺伝が認知症の原因になることもある

家族性アルツハイマー病は遺伝が関係する病気です。
20~50歳代の若い年齢で発症するのが特徴です。
両親のどちらかが家族性アルツハイマー病だと、その子どもは50%の確率でアルツハイマー型認知症になるといわれます。
ただしまれな病気で、認知症全体の2~3%を占めるにすぎません。
遺伝子を調べれば家族性アルツハイマー病のリスクが分かることもあります。
また通常のアルツハイマー型認知症は、高齢になるほど発症率が高くなるため、遺伝の影響は少ないと考えられます。

まとめ

認知症の原因には、老化、生活習慣病、偏った食べ物、ストレス、脳の病気、遺伝などがあります。
これらが認知症の全ての原因ではありませんが、生活習慣病、偏った食べ物、ストレス、脳の病気を修正すれば、認知症の発症リスクを減らすことができるはずです。
また認知症前段階であるMICで適切な対策を講じれば、認知症への移行を防げる場合があります。

認知症とその対策について詳しく知りたい方は以下のリンクをご参照ください。
※MCI対策につきましては厚生労働省のHPより参照

認知症について
対策について

【お願い】
「こころみ医学の内容」や「病状のご相談」等に関しましては、クリニックへのお電話によるお問合せは承っておりません。

診察をご希望の方は、受診される前のお願いをお読みください。

【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、磁気刺激によるrTMS療法を先進的に取り組むなど、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
精神科医をはじめとした医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(医療経験を問わない総合職)も随時募集しています。

TMS治療とは? (医)こころみ採用HP

またメンタルヘルス対策にお悩みの企業様に対して、労務管理にも通じた精神科医による顧問サービスを提供しています。
(株)こころみらいHP

取材や記事転載のご依頼は、最下部にあります問い合わせフォームよりお願いします。

画像名の[sample]の部分に記事の名前を入れます

執筆者紹介

大澤 亮太

医療法人社団こころみ理事長/株式会社こころみらい代表医師

日本精神神経学会

精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了

カテゴリー:認知症  投稿日:2023年11月30日

\ この記事をシェアする /

TWITTER FACEBOOK はてな POCKET LINE

関連記事

認知症の方と接する時の心がまえ・話し方・NG行為について

認知症になるとコミュニケーションがとりにくくなります。 相手をする介護者は困ってしまい、ついつい頭ごなしに責めたり、否定したりしてしまいがちです。 そしてなおさらコミュニケーションがとれなくなるかもしれません。 それでは… 続きを読む 認知症の方と接する時の心がまえ・話し方・NG行為について

投稿日:

リバスチグミン(イクセロンパッチ・リバスタッチ)の効果と副作用

アルツハイマー型認知症の治療を行う際に、薬を内服できない場合、イクセロンパッチ・リバスタッチといったフィルム型の張り薬を用いられます。 本記事では、イクセロンパッチとリバスタッチの有効成分、性状、効能・効果、用法・用量、… 続きを読む リバスチグミン(イクセロンパッチ・リバスタッチ)の効果と副作用

投稿日:

認知症の末期に関連した老衰死の前兆はどのようなもの?

認知症の人を介護している方から、「認知症の人の最期はどうなるのですか?」と聞かれることがあります。 認知機能は低下しても体は元気なため、最期はどうなるのか想像できないのでしょう。 しかし、認知症の方もいつか必ず最期を迎え… 続きを読む 認知症の末期に関連した老衰死の前兆はどのようなもの?

投稿日:

人気記事

デエビゴ(レンボレキサント)の効果と副作用

デエビゴ(レンボレキサント)とは? デエビゴ(一般名:レンボレキサント)は、オレキシン受容体拮抗薬に分類される新しい睡眠薬になります。 覚醒の維持に重要な物質であるオレキシンの働きをブロックすることで、睡眠状態を促すお薬… 続きを読む デエビゴ(レンボレキサント)の効果と副作用

投稿日:

睡眠薬(睡眠導入剤)の効果と副作用

睡眠薬(精神導入剤)とは? こころの病気では、睡眠が不安定になってしまうことは非常に多いです。 睡眠が十分にとれないと心身の疲労が回復せず、集中力低下や自律神経症状などにつながってしまいます。ですから睡眠を整えることは、… 続きを読む 睡眠薬(睡眠導入剤)の効果と副作用

投稿日:

抗不安薬(精神安定剤)の効果と作用時間の比較

過度な不安が辛いときに有効な『抗不安薬』 不安は非常に辛い症状です。心身へのストレスも強く、身体の自律神経のバランスも崩れてしまいます。 抗不安薬(精神安定剤)は、耐えがたい不安で苦しんでいる方には非常に有用なお薬です。… 続きを読む 抗不安薬(精神安定剤)の効果と作用時間の比較

投稿日: