うつ病の原因は家族かも?治療法ややってはいけないことをくわしく解説します!

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うつ病の原因が家族

「うつ病の原因は家族かも」「家族が原因だった場合はどうしたらいいの?」と悩んでいませんか?

家族が原因でうつ病になる場合があります。
本記事では、うつ病の原因が家族にあるときの治療法や、やってはいけないことをくわしく解説します。
家族のことで悩んでいるうつ病の方のお役に立てれば幸いです。

家族が原因でうつ病を発症する場合もある

うつ病の原因はひとつではなく、さまざまな要因が重なり発症します。
原因のひとつが家族であるケースも存在します。

では、家族が原因となる具体例をみてみましょう。

  • 家族からの過度な期待
  • 家族間の衝突
  • 親からの愛情不足
  • 家族内でのコミュニケーションの問題 など

このような家族間の問題でこころにストレスがかかることが、うつ病のきっかけとなる場合があります。

うつ病の原因になりやすい家族の問題

うつ病の原因になりやすい家族の問題をくわしくみていきましょう。

親子の問題

親子関係がうつ病発症のきっかけになることがあります。
親からの愛情不足や過度な期待などがストレスとなり、こころの健康を崩す要因になるからです。

では、どのような問題があるか具体例をみてみましょう。

問題 理由
親からの愛情不足 自己評価を低くする原因となり、「自分はダメなんだ」と考えるようになる
過度な期待や圧力 ・達成できないような高い目標を常に設定されることで、この期待に応えなければというプレッシャーを感じる
・不安や自己評価の低下につながる
家族間の衝突 ・家族間の衝突や常に緊迫した状態は子どもにとってストレスが高くなる
・安心して感情表現をすることが難しい

これらの家族の問題は、うつ病の発症リスクを高めます。
家族の問題で悩みがある場合には、ひとりで抱え込まず、医師や臨床心理士など専門家に相談してみてください。

夫婦の問題

夫婦の問題が精神的ストレスを増加させ、うつ病のきっかけとなる場合があります。
具体例をみてみましょう。

問題 理由
コミュニケーション不足 ・夫婦間でのコミュニケーション不足が誤解や不満を生む原因となる
・孤独感や疎外感がストレスとなる
夫婦間の対立 けんかや対立は両者にとって精神的なストレスとなる
感情的な支援不足 ・夫婦間での感情的なサポートがないと、孤独や不安を感じやすくなる
・大きな生活の変化(転職、引っ越しなど)のときに感情的なサポートがないと、ストレスが増える
経済的な問題 経済的な問題があると、夫婦間の緊張が高まり、ストレスとなる
配偶者の浮気 信頼する配偶者の裏切りにより精神的ストレスが増大する

配偶者との日常的な対立によって、気づかないうちにこころにストレスがたまり、こころの健康を損ねるきっかけになる恐れがあります。

夫婦間に問題があることは決して珍しいことではないため、気になることがある場合にはひとりで抱え込まず、精神科や心療内科に相談してみてください。

嫁姑問題

嫁姑問題がうつ病の原因となる場合があります。
コミュニケーション不足や過度な期待がストレスとなるからです。
具体例をみてみましょう。

  • 嫁姑間のコミュニケーション不足により誤解が生まれる
  • 「嫁はこれをしなければいけない」といった役割をうまくこなせず、プレッシャーとなる
  • 息子のお嫁さんに気を遣ってストレスが溜まる など

実の息子さんである旦那さんが間に入ることで、問題を解決できる場合があります。
しかし、うまく解決できない場合には無理に仲介役を頼まず、いったん相手から離れたり、関わることを控えてみてください。

介護の問題

親の介護や老老介護など、介護に関する問題がうつ病のきっかけとなる場合があります。
介護によって、身体的・精神的に疲労がたまりやすいからです。

デイサービスやショートステイなど、介護から離れる時間を持つことで、こころの健康が改善されることもあります。
介護の疲れをそのままにせず、リフレッシュする時間も持つようにしてみてください。

家族が原因でうつ病になったときの治療法

家族が原因でうつ病になったときの主な治療法は、「入院治療」「通院治療」です。
それぞれみてみましょう。

入院治療

うつ病の原因となる家族と同居している場合、入院治療が必要になる場合があります。
ストレス因となる家族から一時的に離れ、集中的な治療をするためです。

入院中に個別のカウンセリングや行動療法などの治療を受け、家族問題に対する向き合い方や感情コントロールの方法を学ぶこともできます。
家族との付き合い方を知ることで関係を改善できるでしょう。

通院治療

精神療法や薬物療法など、うつ病の治療を通院しながら行います。
症状が改善しても通院を継続することが、うつ病の治療では大切です。

うつ病の治療についてくわしく知りたい方は、うつ病の症状・診断・治療についてのページもあわせてご覧ください。

うつ病の原因が家族にあるときにやってはいけないこと

うつ病の原因が家族にあるときに、いきなりひとり暮らしを始めるのは避けましょう。
「家族から離れるために」という目的がある場合には、入院できるか医師に相談してみることをおすすめします。

うつ病でこころが疲れているときに、新しい環境で新しい生活を始めることはストレスを増大させ、うつ病の症状を悪化させてしまうかもしれません。
環境を変えたい、家族と距離をおきたいというときには、まずは医師に相談してみてください。

家族の問題がうつ病の原因となって悩まれている方へ

家族の問題はこころに大きなストレスを与えます。また家族の問題は、なかなか他人に打ち明けにくいかもしれません。

しかし、ひとりで抱え込むことで、さらに症状が悪化する恐れがあります。
家族の問題や気になることがある場合には、お気軽に当院までご相談ください。

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カテゴリー:こころみ医学, 未分類  投稿日:2024年11月6日

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